宝塚、そして時々競馬 石和田治樹のブログ

宝塚観劇感想、そして時々競馬のこと

【宝塚】花組退団者の大衝撃

先日の花組「リスト」集合日での退団発表者については、花組ファンだけではなく、他組のファンや花組OGや退団者の同期まで巻き込んでの 大騒動になってしまったので、頭を冷やして考えた。(一部敬称略)

【全体を見て思うこと】
まず、娘役というか「花娘」などと言われている娘役上級生の更なる退団。組長さんから下の花娘で9月以降残留する90期~100期までの者は5人。他組は月8雪10星8宙3といったところで 、宙組よりは多いがあの組は明らかに男役が圧倒的に優勢で、なんとなれば男役に女をさせる手も使うことになるのだからどうにかなる。それに比べて花組は娘役と男役の共同作業で公演を作っている感もあり、こういうアンバランス感の影響は否めない。しかも花組 は101期以下の娘役も既に退団が進んでいて、101期1名・ 102期2名とここも手薄。ちなみに101期は雪も星も残留者は 1名のみという反面、月4名・宙3名という状況。
歌うま娘役の更なる現象。音くり寿さんはもちろんだが、99期若草さんの退団も地味に痛い。例の花組娘役大量退団」後もぼちぼち娘役さんは退団が続いており、残留する娘役上級生は組長さん以下94期華雅・97期春妃・99期凛乃・100期星風、 糸月といったところだが、100期より上級生の三人は客観的に見ても歌の人ではない。今までは組長さん以下、音くり若草さんといったところが花組の歌を支えていたのだが。

【退団者について】
飛龍つかさ(98期)
例の「男役の95期政策・娘役の96期政策」はそれより下の下級生の路線に多大なる悪影響を与えている感があるのだが、 一番それを食らったのは98期ではないか?新人公演主演をやったのは男娘共5人いるのだが、トップ娘役になれたのは現在真彩だけで遥羽はさっさと嫁に行き、有沙も正直苦しい現状、男役は暁&瑠風といったところが現在も路線で残るが、瑠風がようやくフィナーレで大階段の一人降りができるポジ、あげあげ爆上げが続いていた暁さえでもよ うやく研11にして東上までこぎ着けたが今度は「 アンバサダー政策」のためか星組に組替えになる。そんな中、花組は上から永久輝は降ってくるわ下のアンバサダーの突き上げも激しく、役付も最近悪ければ早々と宝塚から撤退するのも理解できなくもない。 彼女は同期綾凰華とは対照的に脇に回っても光るタイプで、ヤスはこの世の男性の哀愁を全て肩に乗せたような演技で圧倒された。「銀ちゃん」の公演が発表された時にヤス役は花組のいや約400人いる全ジェンヌを見ても彼女以外見当たらないと思っていたぐらい期待していたのだが、それに違わぬヤスだった。


音くり寿(100期)
色々な意見があろうが、最近「怪演」もとい「快演」が続いていたから、さらなる上を目指すには外部に、となるのは分かる。天下の女帝になるのが確実となったあの星風まどか をして最終成績でも彼女に敵わなかったのはすごい。「蘭陵王」以外の彼女の主演別箱を製作することができなかったのはただただ劇団の責任。既に水面下でスカウト合戦が始まっていると思うけど、例の「 二番手羽根」を今回も誰かさんの力により誰にも背負わせないのならば彼女に背負わせてエトワールもさせて送り出すがいい。


若草萌香(99期)
歌うまで「花娘」の伝統を継いでいたと思われるこの方の卒業も本当に痛い。「TOPHAT」での歌手役で決心が固まったか。1期下の糸ちゃんこと糸月雪羽とのコーラスコンビがようやく認知されてきたと思っていただけに残念でならない。長らく子役専科が多かった糸ちゃんは生え抜きの歌上手の上級生として、娘役を指導する立場になった。


芹尚英(101期)
新人公演長の期での退団。「元禄」でのスリ役や新人公演での本役永久輝のクラノスケ役でようやく役付が良くなったかと思っていただけに驚いた。ただ、花組はアンバサダー以下102期103期に有力どころが揃っており、卒業の選択も仕方ないところか。妹さん(103期・月組羽音みか) よりも先に卒業されるとはちょっと想定外だったが。